「浅草観音」で有名な浅草寺は、坂東三十三か所観音霊場第十三番札場で、江戸三十三観音霊場の一番札場です。
雷門でも有名で、江戸の下町の象徴でもある浅草を代表するお寺でもあります。
また参道の仲見世商店街は、多くのお土産物屋さんが軒を連ねていて観光地としても多くの人で賑わっています。
御本尊
聖観世音菩薩
苦しみを除き、願いを聞いては楽しみを与えてくれる慈悲深い仏様だと信仰されています。
秘仏とされているので、一般公開はされていません。
御縁起
飛鳥時代の628年、檜前浜成・竹成(ひのくまのはまなり・たけなり)という兄弟が江戸浦(現在の隅田川)で漁をしていたとき、一躰の観音像が網にかかったそうです。
地元の郷司だった土師中知(はじのなかとも)がこれを機に帰依し出家して自宅を寺にしお祀りしたそうです。
645年勝海上人が観音堂を建立して、夢でのお告げで秘仏とすることとなり、今も公開されていません。
本堂(観音堂)
内陣中央にご本尊聖観世音菩薩を奉安する御宮殿(ごくうでん)がありました。
秘仏とされている本尊のほかに、前立ご本尊の他、徳川家や公遵法親王の護持仏であった観音像が奉安されているそうです。
ご本尊の脇侍として、内陣の右奥には不動明王、左奥には愛染明王もお祀りされていました。
また、御宮殿の左右には帝釈天、梵天もお祀られています。
影向堂(ようごうどう)
観音様に協力をしている仏様たちを「影向衆(ようごうしゅう)」というそうです。
影向衆をお祀りしているお堂で、中央に聖観世音菩薩。
その左右に干支ごとの守り本尊八躰がお祀りされていました。
堂内には浅草七福神のひとつ、黒々としたお姿の大黒天もお祀りされています。
浅草寺の御朱印は、こちらのお堂の授与所にてお願いすることができます。
御本尊の聖観音菩薩のもの、影向衆のもの、浅草七福神のものと、三種類頂くことができました。
雷門(風雷神門ふうらいじんもん)
942年平公雅によって創建された神門です。
以前は駒形(都営浅草駅の付近)にあったのを、鎌倉時代になって移築されたそうで、
そのときに、風神雷神が奉安されたといわれています。
宝蔵門ほうぞうもん(仁王門)
雷門と同じ942年に平公雅によって祈願成就御礼として創建されたそうです。
戦災などで何度か焼け落ちてしまったそうですが、そのつど再建されてきたそうです。
門の裏には、仁王様のわらじが祀られています。
わらじは仁王様の力を表すとされ、「こんなに大きいわらじを履くような大きな者が寺を守っている」とびっくりして魔が去っていくといわれているそうです。
御詠歌
ふかきとが 今よりのちは よもあらじ つみ浅草に まいる身なれば
坂東三十三観音
江戸三十三観音
その他
アクセス
東武スカイツリーライン「浅草駅」:徒歩5分(国際通り)
東京メトロ銀座線「浅草駅」:徒歩5分(雷門すぐそば)
都営浅草線「浅草駅」:4番出口より徒歩5分(京成線と直通の場合もある)
駐車場がないので、近隣のコインパークか、台東区の運営する雷門地下駐車場を利用すると便利です。
東京都台東区浅草2-3-1
(03)-3842-0181