真間山正面の階段を登ると 立派な枝垂れ桜がお出迎えしてくれる弘法寺(ぐほうじ)。
本堂には日蓮宗最古といわれる珍しい釈迦仏や四菩薩像や四天王像が祀られています。
御朱印をお願いした僧侶のかたがとても親切で、本殿や祖師堂をご案内下さりながら縁起やご本尊について教えて下さって、とても素晴らしい時間を過ごすことができた おすすめのお寺のひとつです。
日蓮宗本山 真間山弘法寺
開基
六老僧 伊豫阿闍梨日頂聖人
縁起
奈良時代、行基菩薩が 里娘手児奈の悲話を哀れと思い [求法寺ぐほうじ] を建て弔ったのがはじまりといわれています。
平安時代に 弘法大師空海 により 七堂伽藍 が再建され [弘法寺こうぼうじ]と改称されたそうです。
その後 鎌倉時代になって、当時の住持と日頂聖人が審問問答され、以来 法華経の道場として発展し今に至るそうです。
①手児奈霊神堂→
真間山の麓にあり 手児奈霊神をお祀りしていました。
【良縁成就】【孝子受胎】【無事安産】【健児育成】
②仁王門
真間山の正面にある60段ほどの階段を登り切ったところに立つ山門。
中には立派な仁王像が護っておられました。
階段の下から27段目左には [涙石] といういつも濡れている不思議な石があります。
江戸時代、日光東照宮造営のために石材を運んでいた鈴木長頼は、船が市川で全く動かなくなってしまったことから弘法寺に仏縁があると感じ入り、独断でお寺の石段に使ってしまったそうです。後に幕府より責任を問われた長頼は石段にて切腹。石が常に濡れているのは、長頼の血と涙であるといわれています。
・・・なにも知らずに階段を登ってきたとき、多分しっかり踏んできたと思い、帰るときに手を合わせてお詫びしておきました。。
③本殿(真間の釈迦仏)
説法印(教えを説いている印)を結ぶお釈迦様で、日頂聖人が開眼したとされる日蓮宗最古の木像がお祀りされていました。
またその左右には、上行菩薩・無辺行菩薩・浄行菩薩・安立業菩薩の四菩薩像。東西南北を護る持国天・広目天・増長天・多聞天らの四天王像は鎌倉期造立として貴重なものだそうです。
幸いなことに ご案内して下さった僧侶のかたのご配慮により、壇の近くで鑑賞させて頂くことができ、心がいっぱいになるような感動を体験できました。
④太刀大黒天堂
日蓮大聖人が比叡山で修行していたときに、自ら彫刻をし常に懐に持ち歩いてたと伝わる小さな大黒天像がお祀りされている。
太刀を持ったお姿から【厄除け】祈願に霊験ありとされているそうなのですが、残念ながら参拝した日はお堂の扉が閉まっていたため、お姿を拝見することはできませんでした。
僧侶の方のお話では、毎月一日参り・甲子の日にご祈祷を行っているそうで、祈念祭などに拝観することができるそうです。
⑤寂光土観音廟
平成7年に永代供養を行う御廟として建立されました。
本殿の奥にあったのに気付かず、足を運ぶことができませんでした。
⑥祖師堂
宗祖である日蓮大聖人を真ん中に、日頂聖人、日常聖人がお祀りされていました。
数年前に建設されたそうで、ヒノキの香りの芳しいお堂で、縁起にちなんで前部と後部で違う造りになっていました。
⑦鐘楼堂
山門を入ってすぐ横の小高くなったところにあります。
月見の広場からは市川の市街が一望できるそうです。
その他
参拝時間
約2時間(手児奈霊神堂も含めて)
アクセス
JR市川駅より 徒歩15分程度 バス:松戸行き「真間山下」下車徒歩2分
京成国府台駅・市川真間駅より 徒歩10分程度
車:駐車場あり 手児奈霊神堂にもあります